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やせるのはどっち?

健康情報

2022/6/15

(中野ジェームズ修一 著  やせるのはどっち? より)

「やせてキレイになりたい!」「快適で痛みのない体を手に入れたい!」私たちの体に関する欲求は尽きることのない永遠のテーマです。なので、現在の世の中は様々な健康関連サービスや健康情報で溢れかえっています。私たち専門家からすると、中には怪しいサービスや情報も多く見受けられ、このコラムを読んでいる皆さまの中にも「全然効果が感じられない!」「健康になるつもりが逆に体調が悪くなってしまった!」などという経験をされた方も少なくないのではないでしょうか?
今回は、中野ジェームズ修一の著書「やせるのはどっち?」から、勘違いされがちなテーマをいくつかピックアップしてご紹介します。

ストレッチでやせられる!?

やせる理屈は単純明快です。日々の摂取カロリーを消費カロリーが上回ればいいのです。そのためには
① 筋肉をつけてカロリーを多く消費する体にする
② 有酸素運動などで消費カロリーを増やす
③ 食生活を見直して栄養バランスを整える
これら3つの黄金ルールを実践するよりほかはありません。では、ストレッチはどうでしょうか?
まず①について。筋肉はトレーニングによって傷つき修復されることを繰り返しながら大きくなります。残念ながらストレッチでは、筋肉が傷つくほどの刺激を加えることはできません。
次に②についてですが、ストレッチによる消費カロリーはとても少なく、ごみ捨てと同じ程度と言われています。
③についてはストレッチと関連性がない。つまり、ストレッチだけでやせるというのは難しいという結論になります。ただし、ストレッチで柔軟性があがることで肩や腰の痛みが軽減されたり、疲れにくく動きが軽やかになるといった効果は十分に期待できます。そうして活動的になった結果やせる、ということは十分にあり得ます。

食前と食後 運動が効果的なタイミングはどっち??

実はどちらにもそれぞれのメリットがあります。
今ついている脂肪を落とすなら食前(空腹時)がおすすめです。なぜなら、筋肉を動かすのにまずエネルギーとして選択されるのは「糖」ですが、空腹時には「糖」が不足しているため、代わりに脂肪を分解してエネルギーを作り出してくれるからです。ただし、空腹の状態であまり長く有酸素運動をすると、糖新生という筋肉を分解する現象を起こしてしまう恐れや、単純にやる気の喪失といった理由から、効率の悪い場合もあるので注意が必要です。
一方、食後は食べたものが分解され、血中には「糖」が充実しています。その状態で運動を行えば、体は「糖」を積極的に消費してくれます。余った「糖」は脂肪として蓄積されてしまうので、そうなる前にしっかり消費してしまえば太らずにすむというわけです。
個人差はありますが、血糖値が最も上昇するのは食後30~90分程度。そのタイミングで下半身の大きな筋肉を使った筋トレや有酸素運動を行えば、効率よく「糖」を消費することができます。

20分以上有酸素運動しないと脂肪は燃えないの?!

確かに以前はそのように言われていました。これまでは、運動を始めるとまず「糖」が主なエネルギー源として使われ、20分を境に「体脂肪」に代わると考えられていました。でも実際には、私たちは起き上がった瞬間から体を動かしています。つまり、起床時からすでに「糖」がエネルギーとして使われているので、20分たたずとも体脂肪は燃えているということが分かったのです。ですから、連続して運動しても、複数回に分けて細切れで運動しても、内容や合計時間が同じであれば効果は同じということです。
どうでしょう、少し運動に対するハードルが下がったのではないでしょうか?!

中野ジェームズ修一の著書「やせるのはどっち?」の中では、他にも皆さまからの様々な疑問にお答えしています。

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